Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/emilink/www/wp-includes/post-template.php on line 284

Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/emilink/www/wp-includes/post-template.php on line 284

Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/emilink/www/wp-includes/post-template.php on line 284

Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/emilink/www/wp-includes/post-template.php on line 284
株式会社エミリンク

株式会社エミリンク

株式会社エミリンク

対談

小原院長の”いま一番気になる人・仕事”スペシャル対談
2018.3.22 望月太津友×小原忠士

平成2年の開院以来、25年間にわたり地元連島を中心に多くの住民の方から信頼を頂き、皆様の健康に貢献してきた小原整骨院。その小原院長が“いま一番気になる人・仕事”というテーマで、ゲストの方と対談をして頂きました。今回は、日本の伝統芸能の一つである鼓や囃子の楽しさを後世に伝えるべく、地元だけでなく海外にも活動の幅を広げられている望月流名取である囃子「桜友会」の望月太津友さんをお招きし、日本の伝統芸能、鼓へのこだわりや情熱、普及活動について語り合って頂きました。(2018年3月22日(木)囃子桜友会にて)

「このまま何もしないでいたら、日本の伝統文化は誰も目に触れないかもと思うほどに衰退してしまいます。それは本当に寂しいことですよね。伝統芸能も技術的なことだけではなく、それを育んだ文化や日本の心という部分もしっかりと伝えて行きたいと考えています。」

望月太津友
(望月流名取、囃子「桜友会」主催)

日本舞踊と鼓を同時に勉強していたが、20代は踊りに夢中になっており、踊りのためになれば良いかという思いで囃子を習った。一旦離れていたが、19歳の時に日本舞踊への思いが再燃。その後、日本舞踊・囃子とも名取となり、岡山で、小・中学校や大学でも教えている。さらに海外遠征なども積極的に行い、日本の伝統芸能を世界に向けて発信している。最近は、東京オリンピック・パラリンピックを目指し、「千人鼓の会」副理事長としても活動の輪を広げている。

望月太津友

小原 忠士
(小原整骨院 院長)

1964 年 倉敷市出身。地元である倉敷市連島で開院以来24年にわたり地域の皆様の健康に貢献してきた小原整骨院の院長。
柔道整復師としての技術力は当然、その穏やかな人柄で多くの患者に慕われ、スタッフからの信頼も厚い。2014 年6 月には株式会社エミリンクとして法人設立。
代表取締役となる。

俣野 浩志
(株式会社パッション)

岡山市出身。一般社団法人ウェブ解析士協会認定 初級ウェブ解析士。経営修士(MBA:香川大学大学院地域マネジメント研究科)。大学でマーケティングを学んだ後11 年間印刷・デザイン業界に勤務。2009 年に岡山県産業振興財団主催のベンチャー・ビジネスプランコンテストにて奨励賞を受賞。2013 年大学院にて「住民主体の体験交流型プログラムが地域社会に与える影響についての考察」というテーマで、NPO のまちづくりを研究した。

「みんなで気持ちを揃えて演奏できた時、それは震えるくらいの感動があります。それが醍醐味です。それと無音部分の独特の緊張感。無音部分があるからこそ、鳴っている時の音を引き立たせることができるのです。」

俣 野:
今回は、日本の伝統芸能の一つである鼓や囃子の楽しさを後世に伝えるべく、地元だけでなく海外にも活動の幅を広げられている望月流名取である鼓囃子桜友会の望月太津友さんをお招きし、日本の伝統芸能、鼓へのこだわりや情熱、普及活動について語り合って頂きたいと思います。まずは望月さんとの出会いをお伺いしたいのですが…。
小 原:
望月さんとの出会いですが、私の父が鼓を習いたいとのことで、伝統芸能繋がりでご存知じゃないかと思い、横仙歌舞伎伝承者の高森利夫さんに相談したところ、紹介していただきました。

望月:
そうでしたね。高森さんからの紹介と言うことで、お父様と鼓の練習を見学に来られましたね。翌日にはお父様から習いたいとのご連絡をいただき嬉しかったです。伝統芸能を一人でも多くの方に理解していただき…そういう方を増やして、継承に繋げていきたいと思っていますから。そうそう、お父様はとても熱心で、今ではライバルもおられますよ。
小 原:
日本の伝統芸能である邦楽の中で使われる鼓という楽器なのですが、なかなか目にする機会がないというか、そもそも邦楽に触れる機会がないもので…。まずはどんなその辺りのことから教えていただけますか。

望月:
はい。私たちの現在の生活では、邦楽を耳にする機会というのは、少ないですね。日本舞踊や能、神楽、長唄、歌舞伎など、その道に携わっている人くらいでしょうか、日常的に耳にするというのは。



小 原:
その囃子で使われる楽器に小鼓があるわけですね。

望月:
そうですね。特に私たちの流派「望月流」は長唄を基本としていますから、三味線は必須なのです。それに小鼓、大鼓、太鼓や笛がつきます。元々は能からきていいて、能楽の囃子と邦楽の囃子は別物なのです。能が起源。武家の社会は能を守った。長唄は琵琶が元になっているらしいです。
 そういえば、先ほど現在の生活では目にする機会も少ないっておっしゃっていましたが、実は年に一回は誰でも目にする機会がありますよ。
小 原:
そうなんですか?全然わかりませんが…。

望月:
絶対ご存知ですよ。「五人囃子の笛太鼓〜」って聞けば…
小 原:
あっ!あれは囃子なんですね!雛人形!

望月:
お雛様の五人囃子、大鼓、小鼓、太鼓、笛、唄い。まだ日本の伝統芸能も慣習としてしっかりと息づいていますね。本来の意味からは離れてしまっているかもしれませんが、それでもこういう慣習を大事にしているということ自体嬉しいです。
小 原:
鼓の魅力というか醍醐味はどんなところにあるのですか?

望月:
初めて触ったらよくわかりますが、とにかく鳴らない。それをいかに鳴らすのかが魅力です。鼓は個人で打つこともありますが、集団で打つことも多いのです。その時、奏者が一斉に心一つにして一つの音を出す。これは見応えがありますよ。息を揃える。綺麗な音が出せるようになって、みんなで気持ちを揃えて演奏できた時、それは震えるくらいの感動があります。それが醍醐味です。それと無音部分の独特の緊張感。無音部分があるからこそ、鳴っている時の音を引き立たせることができるのです。
小 原:
鼓を見ると、構造自体はシンプルだと思うんですが、音に表情があるというか、強弱だけではなくて…。

望月:
はい、このシンプルな構造が大切です。鼓は普段はバラバラに保管しています。2枚の皮の部分「表と裏」と「調べ緒(しらべお)」という紐の部分、それから「鼓胴(こどう)」と呼ばれる、砂時計のような形をした音を共鳴させる部分。特に鼓胴の独特の形が音質とか音量を決定する肝にあたる部分で、ここの“くびれ”が音も美しくなると言われています。小鼓は調べ緒を握る左手のかげんと指の当て方で微妙な余韻をつくることができるのです。この2つを組合せることで小鼓独特の音の空間がつくりだせるのです。小鼓は4つの音を出します。「ポン」、「プ」、「タ」、「チ」。この4つの音と無音部分で表現するのですよ。
小 原:
鼓の音は小気味良いというか痛快で耳あたりの良い音ですね。でもしっかりと“和”の音で、西洋の打楽器ではこの音色はないでしょうね。こういう音を心地よく感じるのは僕も日本人なんだなぁって思います(笑)。

望月:
「千人鼓の会」は望月太津三郎先生の発案です。2020年東京オリンピックの開会式で、千人鼓で『三番叟(さんばそう)』を演奏して祝賀することを目標にしています。それを機に囃子の普及につながればと…その一つのチャレンジがオリンピックでの演奏です。平成31年に、歌舞伎座で200人を集めて演奏する計画です。こんなことはまずありませんから、師匠はギネスに申請するつもりでいるようです。200人でできたなら1000人でもできるのでは!ということで現在、流派を超えて奏者を募集しています。ありがたいことに全国から名乗りをあげてくれています。



小 原:
それはすごいですね。ぜひオリンピックで演奏して欲しいですね。オリンピックの大舞台で日本の伝統芸能が披露されると多くの人の目に止まりますね!

望月:
このまま何もしないでいたら、日本の伝統文化は誰も目に触れないかもと思うほどに衰退してしまいます。それは本当に寂しいことですよね。伝統芸能も技術的なことだけではなく、それを育んだ文化や日本の心という部分もしっかりと伝えて行きたいと考えています。
小 原:
それもあって、小・中学校や大学で教えられているのですね。

望月:
はい。岡大の教育学部には非常勤講師として隔年で講義を行っています。他にも山陽新聞カルチャー講座もやっています。今では岡大は必須になったのですよ。また嬉しいことですが、講義を始めてから徐々に鼓に興味を持ってくださる方が増えてきたのです。岡大生がLINEを使って発信してくれて…広がっていって。そして、また師匠の御尽力で北海道も九州も立ち上がって…。この活動が全国的に普及することを目指しています。
小 原:
それは実現できますね!大学生も興味を持って動いてくれているのも嬉しいですね。

望月:
そうですね。ぜひ、小原先生も演奏を観に来てください。絶対圧倒されますよ。
小 原:
はい、ぜひそうさせていただきます。本日はお忙しいところ、興味深いお話をありがとうございました。

望月:
こちらこそ、ありがとうございました。



囃子桜友会
〒700-0973 岡山県岡山市北区下中野1204-13