2022.10.20 第94回 田中 常雄

飲食

田中 常雄

倉敷田中養蜂場 代表、倉敷芸術村 代表、岡山養蜂業組合 会長

音声

■サポート(提供)

小原整骨院(倉敷市連島中央2-3-22)、こはら鍼灸整骨院(倉敷市平田615)、cocoro from 小原整骨院(岡山市南区下中野1407-6)、古閑俊行話し方スクール、株式会社パッション、株式会社アンスリール、オーセンティック合同会社、公益社団法人倉敷市シルバー人材センター

■挿入曲

ぶんぶんぶん / 民謡

第94回目のゲストは、倉敷で純国産のハチミツを製造販売する傍ら、岡山・倉敷の養蜂業を盛り上げるべく後進の育成にも力を入れている倉敷田中養蜂場の田中常雄さんをお招きし、養蜂に対する熱い思いをお伺いしました。

前半:最近のハチミツ事情

温暖化のせいか、最近は植物が蜜を吹かない。蜂も増えにくい、日本中こういう傾向がある。ハチミツは春に一回。蜜は1週間おきくらいに2、3回は取れる。期間は春の4〜6月のみ。一年の最後(10月)に採れるサイタカワダチソウの蜜もあるが、西洋では食べられているが日本では臭くて食べられない。

レンゲは美味しい。昔のレンゲは美味しかったが、今はレンゲが蜜を吹かないので、本当のレンゲの味をしらない人がほとんど。だからレンゲの味というのは今はない。みんな昔の味を知らないから美味いと言っているだけ。美味しいと言われるのはアカシヤ。ちょっと大味だが。そのアカシヤも蜜をふかなくなった。花は咲くが蜜が吹かない。植物は晩には温度が下がらないとうまく育たない。温度差が少ないのかもしれない。

養蜂は難しいが面白い。 なんでも好きで無かったら大変。好きだったらそれが楽しみになる。収穫は楽しい。蜂を見るのも楽しい。もちろん刺されるがプロになる程刺されにくくなる。

後半:新しいミツバチの飼い方を模索中

人工花粉を作って、新しいミツバチの飼い方をやろうというのがいつも頭から抜けない。自然でない時期(花がない時期)、人工花粉がどうしても必要。小さい蜂を増やす。ミツバチが死んだらダニにやられたと、ダニは出ないのにこじつけてしまう人が多い。 ミツバチが育つ環境を作りたい。今のは蜂屋さんは、はちみつを摂ったら、蜂を増やすために山に持っていく。それでは効率が悪い。そうではなく、どこにも持って行かずに同じところで育つようなやり方を開発しようとしている。地域にふさわしい飼い方というのがある。

11月にビニールハウスを作り、布団を敷き花粉を張って、水道みたいな感じで餌をやる。そうやって冬に蜂を育てている。蜂の親は蜂蜜が餌、幼虫は花粉を食べる。幼虫はうじ虫。親はストローで吸う。幼虫は口でなんでも食べる。難しいということではなくやればできる。このやり方を伝えていきたい。

興味のない蜂やさん、新しい飼い方を模索しようとする蜂屋さんが少ない。人工花粉というのは、ビール酵母、きなこ。(発酵食品の機械を持っている)米糠なども使う。栄養があって、20kgで200円、牛の飼料、米糠は。それを微分にしたり、蒸して麹菌を入れ発酵させ、ビール酵母と一緒に練る。ビール酵母ときな粉だけでもいけるが、もっと栄養価が高いものを作りたいと試行錯誤している。

蜂の育て方、ノウハウを教えていく人が日本中に居なければ…。台湾は農業試験場みたいなミツバチの研究所がある。そういうものが日本にはない。みんな我流でやっている。それをプロの養蜂家を集めて知恵を集めていけば、みんなが育つのではないかと思う。養蜂業界の改革をしたい。

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