2017.3.16 第27回 黒田 聖子

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黒田 聖子

岡山大学大学院自然科学研究科に在学、清心女子高等学校非常勤講師

音声

■サポート(提供)

小原整骨院(倉敷市連島中央2-3-22)、こはら鍼灸整骨院(倉敷市平田615)、cocoro from 小原整骨院(岡山市南区下中野1407-6)、古閑俊行話し方スクール、株式会社パッション、株式会社アンスリール、オーセンティック合同会社、公益社団法人倉敷市シルバー人材センター
■挿入曲
オープニング曲:Jump / Van Halen
エンディング曲:Stand by me / Ben E. King
BGM:Happy Island / 押尾コータロー
■ゲストによるリクエスト曲
虹 / 福山雅治

第27回目のゲストは、絶滅危惧種としてリストアップされている希少な渡り鳥「ブッポウソウ」の研究者にして一児の母である黒田聖子さんをお迎えし、ブッポウソウの研究に対する熱い想いついて語り合って頂きました。

ブッポウソウの研究に対する熱い想いついて語り合って頂きました。 ブッポウソウは、絶滅危惧種ⅠB類のカテゴリーに指定されている種。一番危惧されているⅠA類には、イリオモテヤマネコ、コウノトリなどが指定されている。ブッポウソウはその下のカテゴリーのⅠB。 ブッポウソウの生活圏は全国的にあるが、北海道にはいない。一番多いのは岡山県と広島県、特にこの2県の密度が高い。巣箱を設置するなどの保護活動が20年前から行われていていることが影響している。県内には400近く巣箱がつけられている。冬はインドネシアのボルネオ島くらいまで渡っている。一年中東南アジアにいるブッポウソウもいるが、日本に渡ってくるのはその中の1種類だけ。嘴の形が微妙に違う12の亜種があり、渡りをするのはその中の2種。パプアニューギニアのブッポウソウはオーストラリアに渡る。日本に渡ってくるのはマレーシアにいるブッポウソウ。

ブッポウソウは、木の「うろ(キツツキが開けた穴とか)」を巣にする習性がある。自分では木に穴を開けられない。これが絶滅に瀕してしまった大きな要因。自然が豊かだった昔の日本には穴がある木がたくさんあった。現在では山が切り開かれ、森や林が減り穴がある自然木が減っている。

戦後、山が伐採されてきたが、当時は電電公社(NTT)の電信柱が木だったため、そこにキツツキが穴を開けて、ブッポウソウもそれを利用するようになっていた。しかし、電信柱もコンクリート製になって木製のものが減っていった。自分では木に穴を開けられない鳥なので、巣を作る手立てがない。その現状を日本野鳥の会が危機感を感じて、もともと子育てしていた電信柱に木の巣箱をつけたら帰ってくるのではないか?と思い、電信柱に巣箱の設置をやったら、ホントに帰ってきた。それから巣箱を設置するなどの保護活動が本格化した。

調査活動は主に夏で、日帰りで1時間半かけて行って、1時間半かけて帰ってくる。それが日課。朝9時から4時半くらいまで調査して、その後子供を迎えに行く。確かに大変なだが、根っからの鳥好きですし、好きなことやっているので、いつもワクワクしながら楽しんでいる。田舎の長閑な雰囲気がいい。夏のひぐらしの声とかも好き。地元民から愛されている。 ブッポウソウを見学したい方は、吉備中央町役場に連絡すれば、見学できる。

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