桑田 浩一
「かみいさん!」製作実行委員会代表、Gallop Hair店長
音声
■サポート(提供)
小原整骨院(倉敷市連島中央2-3-22)、こはら鍼灸整骨院(倉敷市平田615)、cocoro from 小原整骨院(岡山市南区下中野1407-6)、古閑俊行話し方スクール、株式会社パッション、株式会社アンスリール、オーセンティック合同会社、公益社団法人倉敷市シルバー人材センター
■挿入曲
オープニング曲:Jump / Van Halen
エンディング曲:Stand by me / Ben E. King
BGM:Happy Island / 押尾コータロー
■ゲストによるリクエスト曲
今のわたし / 佐藤朱莉
第46回目のゲストは、美容室を経営する傍ら、地元である児島を舞台とした映画『かみいさん』の監督兼脚本家として映画製作にも携わっておられる桑田浩一さんをお招きし、映画へのこだわりや情熱、地元児島への郷土愛について、お話しいただきました。
自分が美容師になるまでの経験をストーリーにしている。撮影期間は3年。シナリオも書いたことがなかったが、なんとか書いてオーディションを行い制作発表した。9割以上の人に反対されたが、自分は今まで口に出したことは全部やって来たこともあり、意地になった。
はたから見たら楽しそうだなと思うかもしれないが、いまだに楽しくはない。「そんなことに命かけるのか」と言われたが、命がけだった。命かけて作った。途中でどんなになるんだろうと…ここに住み続けられるのか?、危機感が相当きた。何十人、何百人の人が関わる、誰がミスをしても全て監督の責任。スタッフのミスは監督のミス。僕は監督と言っても月曜日だけ監督、本職は美容師。
今回の制作費は全部カンパ。衣装も貸してくれた。弁当も毎週必要だし、キャストも交通費がいる、なんとかそれをやりくりできたのは、地元、児島の人のおかげ。児島の町をあげて作った。クラウドファンディングではなくて地元の人でなんとかならないかとの思いがあった。
今までここで育って人脈がある。商工会議所の会頭に始まって、県知事にも市長にも会って…最後は同級生やロータリー、ライオンズ、医師会にも。恥も外聞もない、頭下げて熱意を語ったら協力してくれた。地元では大きな繊維会社はすぐ資金提供してくれた。社長はじめ社員の人が120人は見に来てくれる。児島市民の人の支えが、映画で一番大事なお金の部分を担ってくれた。もちろん最後は自腹を切る覚悟で作っていた。
異次元の分野で全てが知らないことだらけのなかでメガホンを取った。今までにエキストラを15年くらい経験はしてきて相当映画にも出たが、エキストラがいるところは一番華やかなところ、最終ゴール地点。カメラを撮る時。自分が見ていたのは華やかな部分の1割しか見ていなかった、9割は知らなかった。わからないことはわからないと聞くけれど、普通映画制作では監督の通りに動くが、僕の場合はしたいことを言っても「どうやって撮るの?」と言われて撮れな買った。
映画の撮り方もわからないところで指示を出さないといけない。それが本当にストレスだった。でも今は一本撮ったので次はもっと上手く撮る自信はある。この業界はカメラマンも音声も照明も個性的な人の集まり。ぶつかると大変なことになる。関わる人が多く一番難しい芸術作品は映画かもしれない。だからまだ児島では誰もしていない。未だもって児島の映画はない。
倉敷(児島)オールロケの作品は多分ないので、それを成し遂げた達成感はある。 制作発表の時に決めていた主役が、役の通りの年齢に見えないと言われ、台本を全部やり直した。ゼロから作り直し…せっかく作ったのに。そこから一気に冷めてしまった。気を取り直し、16才の設定で作り出したら、今度は、全面的に協力してくれた。言葉にも配慮しなければならないなど…シナリオ作りは苦労の連続だった。映画の中に震災のシーンが少しでるが、それは書くべきではないと言われた。
当事者じゃないと人の心はわからないから。色々な立場の人や団体や…様々なことに配慮しなければならないことが分かった。とにかくシナリオが一番難しい。シナリオは設計図なので映画はシナリオがきちんとできてないとダメ、そこからカット割りして、撮影シーンをこの角度から撮るなど考えて、照明も音声も、カチンコうち人もいるし、野次馬を来ないようにしないといけない。それを3月クランクインして、11月にクランクアップした。大変だった。