三島 進
Leather Studio Third(株式会社サード 代表取締役)
音声
■サポート(提供)
小原整骨院(倉敷市連島中央2-3-22)、こはら鍼灸整骨院(倉敷市平田615)、cocoro from 小原整骨院(岡山市南区下中野1407-6)、古閑俊行話し方スクール、株式会社パッション、株式会社アンスリール、オーセンティック合同会社、公益社団法人倉敷市シルバー人材センター
■挿入曲
I Don’t Want to Miss a Thing / Aerosmith
第95回目のゲストは、福山でオリジナルの革製品を製造販売する工房「レザースタジオ サード」の職人であり経営者でもある三島進さんをお招きし、革の魅力、革職人としてのこだわりなど革に対する熱い想いをお伺いしたいと思います。
前半:革について、なめしの技術、革の種類
革は自分で育てていくプロセスも楽しめる素材。ブランド物は渡した時がゴールになる。ブランド物は経年劣化。しかし、革の素材感を大切にした製品は経年変化を楽しめるのでより愛着が湧く。 革には2種類ある。タンニンなめしと、クロムなめし。なめしとは「皮」→「革」に変える工程のこと。
なめしという工程は、製品として使える革(硬く頑丈で、かつしなやかにする)にするためのもの。タンニンなめしは、植物性の渋を使う。クロムなめしは、六角ロムという化学薬品のなめし材を使うやり方。こちらは燃やすと有害。
クロムのメリットは、強い、安い、発色がよく水にも火にも強いこと。デメリットは、ビニールっぽい。タンニンはその反対。タンニンの方が革は強い。しかし高く、大量生産ができない。工程には1週間以上かかる。値段は倍から3倍する。タンニンはちょっと黄色っぽい。発色は青系が難しい。落ち着く。水に弱い。火を当てるとケロイドになる。メリットは革らしい。経年変化、使っていけば味が出る。日本の9割の革がクロムなめし。
後半:福山レザーの話
「サード観光地化」という夢ができた。福山に生まれ育った人間として、福山市を観光地にしなければという思いが強く、福山を観光地にしようという夢ができた。ものづくりなので、伝統産業とのコラボで特産品を作ろうと考えた。福山の伝統工芸品は、琴、下駄、ビンゴ畳表、備後がすり。備後がすりが藍染だったので、藍染の歴史を調べると繊維が盛んなことがわかった。反物、モンペの生地。備後がすりは日本の3大がすりのシェア8割を持っていたらしい。高品質低価格だった。
カイハラというデニムメーカーとコラボして特産品を作ろうとしてできたのが福山レザー(藍染の革)。一番最初に作ったのが携帯ストラップ。2000年には福山市の花「バラ」のキーホルダーを作った。これで青いバラの花言葉「不可能」サントリーが作ってしまった。花言葉が変わって「奇跡」になった。この奇跡の青いバラで『福山市を観光地にするという奇跡を叶える』というストーリーを勝手に作った。プレスリリースを市役所の記者クラブに出したら無茶苦茶取材が入った。取材回数が50回を超えた。福山市では認知が出てきた。そして2015年頃に広島るるぶに掲載できた。2015年ごろ。藍染の関係で掲載された。
福山市の姉妹都市の友好50周年記念品を市からの依頼で作った。福山城築城400周年イベントの福山城内の博物館に商品が並んでいる。お土産品として購入もできる。広島県では、ほめてくれた、「そうだったのカンパニー」という広島のローカル番組MC八島さん、NHKあさイチ、博多華丸・大吉の時に出たら単月売り上げが倍になった。単発だったが。知られれば売れるということがわかった。藍染の革、福山レザーの次は「日本レザー」を作りたい。